ポイポイ主義

いろんな思い込みを捨ててみるブログ

思い込みに付けるクスリ

昨日人と話していて、こんなことを言われた

 

「なんかその能力を身に着けちゃったら、逆の能力が

 

弱くなっちゃうんじゃないかって心配になっちゃうんですよね。

 

例えば、にぎやかさがある人が、寡黙さを得たら、にぎやかさは

 

へっちゃうんじゃないかってことが起きるような気がして」

 

私は、これを聞いて

 

「おお! これは面白い現象が起きているなぁ!」

 

「こうやって、悩みを話すことで自分の思い込みに気づけるんだなぁ」

 

と思いました。

 

自分の中の思い込みは自分の自我を形作っているもので、

 

それは、普段は出てこないし、気づくこともない。

 

でも、こうやって悩んでいること、自分の中でブレーキがかかっていることの

 

背後には、自分の思い込みが潜んでいる。

 

それが、

 

「こんなことに悩んでて、行動できない!」

 

って時に出てくるんだなぁと。

 

自分一人で悩んでいると、中々その背後にあるものには気づけなくて、

 

人と話したりしていると、それが出て来やすいんだなぁと、発見になった。

 

「自分の中の思い込みに気づけたけど、どう対処したらいいんだ」

 

と昔は悩んでいたけれど、仏教のとある教えを聞いてその悩みは解消した。

 

それは、

 

「思い込みは気づくだけでいい、気づくだけで外れていく、

 

だから、どうにかしようとしなくていい」

 

というものだった。

 

「気づくだけでいいんだったら、俺にもできるな」

 

と、その教えを知った時に思って、安心感を感じられた。

 

だから、今回みたいに、話しているだけで、思い込みに気づけて、

 

手放しが始まるんだなぁと、改めて話すことの価値を感じられた。

 

そして、これ以外にも思い込みを手放す方法はあって、

 

それは、

 

・知識を得ること

・行動してみること

 

によってもそれはできる。

 

知識を得ることによって、その思い込みは本当に正しいのかなぁという、

 

疑いが自分の中に生まれて、その思い込みを冷静に観る視点が生まれ、

 

思い込みの手放しが始まる。

 

そして、行動してみること、

 

実際に恐れている状況を少し行動して、少し味わってみる

 

ということをやってみれば、現実という結果がやって来るので、

 

その恐怖の裏側にある思い込みが正しいのか、正しくないのか、

 

判定することができる。

 

・動かせない証拠である現実を自分に突きつけてみる。

 

ということが、一番強力な思い込みへの対処法になる。

 

私も正にこのような経験があって、

 

32歳の時にそれまで7年間努めていた仕事を辞めた。

 

会社を辞めた時は、精神的に追い込まれていて、

 

「もう、やめるしかない!」

 

という心境になっていたけれども、

 

いざ会社を辞めてみると、私の中に

 

「会社を辞めたら終わり」

 

「お金を稼げないと終わり」

 

「世間体を守らないとダメ」

 

という思い込み達が、私自身をものすごい勢いで攻撃してきた。

 

そして、どん底の精神状態になった。

 

「自分一人で何とかしないといけない」

 

という思い込みも同時に攻撃してきたので、苦しさは余計に増した。

 

「もうどうしようもなく苦しい」

 

となった時に、家族に全てを打ち明けてみた。

 

そうしたら、

 

「実家に帰ってきてもいいし、そのまま一人で暮らしてもいい」

 

「また学生時代のようになってもいい」

 

という、今の自分を受け止めてくれる気持ちにあふれた言葉をもらえた。

 

その言葉をもらった時に

 

「ああ、一人でなんとかしなくてもいいんだ」

 

「助けてくれる人はいるんだなぁ」

 

と感じることが出来た。

 

そして、私は身体を休めるために、しばらく一人で暮らしているうちに、

 

「お金が稼げなくてもなんとかなるなぁ」

 

「世間体ってあったけど、会社を辞めても誰も攻撃してこないぞ」

 

「俺って結構会社にしがみついていたんだなぁ」

 

と、冷静に状況を見つめられるようになった。

 

おかげで、ずいぶんと心が楽になった。

 

自分にとっては劇薬のような凄まじい体験になったけど、

 

「恐れていた状況に実際になってみると、案外たいしたことは起きないぞ」

 

という教訓を得ることが出来た。

 

「現実を突きつけてやることが、思い込みを手放す、一番の方法なんだ」

 

という体験が自分にとって一番の財産になったと思う。